<痛風>「ビールを飲んでも治る!」鹿児島大教授が自ら実験

 痛風を専門にする教授が、ビールを適量飲んでいても痛風はコントロールできるという。この教授は自らが痛風になったために自分で実験した結果を本にまとめた。

 痛風は生活習慣病のひとつだ。その専門家が痛風になるなんて、常識的には恥ずかしいことに違いない。しかし、自分が痛風になって、始めて本気で病気の治療について真剣に考える。
 最初は生活習慣の改善だけで治療を試みようとしたがうまく行かず、最終的には痛風の薬を飲みながら少量のビールは続けることに成功したというのだ。
 「痛風発作の経験から得たものとしては、初めて患者さんの気持ちで病気を考える経験をした。痛風だけではなくて、私は病院長として、これからはほかの病気も患者さんの立場で一つ一つ病気を考え直していこうということを今、考えています。」と述べている。

それでは、今まで一体どういう立場の医療であったのだろうか。結局、医師の多くは、自分は蚊帳の外において、患者の治療をしている。胃潰瘍に対してヘリコバクターピロリ菌の除菌を推進している専門家が、自らの除菌治療には躊躇している例もある。専門医は他人のこととしての薬や手術にたよる治療しか普段は考えていない。科学的とは客観的にみることであり、結果として自分を蚊帳の外に置くことという教育が染みついているためだろう。

 私は、こんな本を出すことは生活習慣病の専門家として恥ずかしいこととおもう。専門家がこんな本を出版し、しかもそれが何万部も売れてしまうところに現代の病根の深さがある。

http://blog.excite.co.jp/yamamura/tb/1760726
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050306-00000059-mai-soci

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この記事へのコメント

水井
2005年03月07日 15:43
アルカリ化療法剤ウラリットU・錠の日本ケミファ謹呈でこの本あります。
製薬会社と出版社小学館と著者の連携という裏のカラクリが見えてきます。
逆説的タイトルで読者の好奇心に火を付けて注目され、あわよくば売れれば大成功という図式なのだと思います。専門医が出していると言っても読みましたが、この先生の場合こうなったという話に終止しています。膨大な臨床データに基づいた話ではないようです。反論を出そうにも検証にかかる手間を考えれば、おそらく反論のしようがないに違いない・・という、読みも見えてきます。むしろこうして、先生のような名のある大学病院の医師に取り上げられることこそに目的があるようにわたしには思えます。いかがでしょうか。
おたんこナース
2005年03月07日 18:09
「科学的とは客観的にみること」~「「自分をカヤの外に置くこと」という勘違いが、医師の多くにおこっているということですね。それとデータを積んで
実証できれば即ち実証済みの根拠のある医療(今流行のエビデンス・ベイスド・メディスン)と認知されるだろうというのもありますね。TVでもよくあります。いろんな呪縛が絡まり合って患者さんを混乱させてしまいそうです。
 しかし良識あるドクターであれば、本来の方針に則った治療を促すべきで、
この「易きに流れる」ようにと、わざわざ仕向けるというのはどうかと思います。
眞三
2005年03月07日 22:50
やはり、トラックバックのwasshariさんのような意見もあるのですね。当然といえば当然のことですが。これも自己決定であれば仕方ありません。
しかし、ユリノームという痛風薬で毎年2-3人が肝不全で亡くなっていることも是非知らせておかねばなりません。内科学の最も世界の標準とされるハリソン内科学には、高尿酸血症だけでは尿酸値にかわらず薬は処方しない方がよいと書かれています。それは高尿酸血症で死ぬことはないのに、痛風薬を飲むとしにいたる副作用が避けられないからです。
眞三
2005年03月07日 22:58
ウラリットは高価な薬ではないので、製薬会社の意図とは思えません。むしろ、出版社の側ではないでしょうか。この教授は神経と呼吸器の専門であり、痛風は専門というほどではないようです。それを専門医とよび、一例報告で世論を動かすあたりが出版社の戦略と思われます。
雪ウサギ
2005年03月08日 02:00
今回の件で「こんな本をだすことは、~恥ずかしいことと思う。」と加藤先生がはっきり見解を述べたことを、僭越ながら高く評価させていただきます。というのは、医師は医師を批判しないものだと思っていたからです。例え心で思ってはいても患者の前では口をつぐんでしまい、変な助け合いなのか、保身のためなのか良否や見解は互いに言い合わない。失礼ながら、自分自身が心の底にそのような不信感を持っていることに気がついたからです。このような場で明言されたことで、却って加藤先生の使命感に対する覚悟のほどを感じる結果となりました。
雪ウサギ
2005年03月08日 02:01
ただ先生が病根の深さと指摘していらっしゃるように、病気になった医師を「恥ずかしい医師」と感じるよりも、「患者の気持ちが本気でわかる医師」と期待する気持ちの方が患者にとってはずっと強いのだろうと思います。本人の身体と心の苦しみは、本当のところは他人には解らないだろう、という気持ちは誰にでも確かにありますもの。しかし、この様な本をだしたことによって、症状を悪化させる患者がでるかもしれない危険性と責任について、その医師が果たしてきちんと考えていらっしゃたかは疑問です。悪化させる方がないことを祈るのみです。
眞三
2005年03月08日 06:29
雪ウサギさん。医師を批判している本はそれなりにあります。有名な近藤誠先生もそのひとりです。氏の書く内容に同意する点もいくつもありますが、そのベースが私とは若干立場が異なります。その辺は、また別の機会に述べたいと思いますが。鎌田實先生も現代医療、特に大学病院に大してするどい批判をされています。
眞三
2005年03月08日 06:33
私は個人への批判としては述べないようにしたいと思っています。おそらく鹿児島の教授も周囲から愛されるよい人なのでしょう。そのような人がこのような本を書いてしまうところに「現代社会の病根」があります。それはそれを支持する一般の人の欲望があるからなのです。その意味で、社会全体への批判なのです。
雪ウサギ
2005年03月08日 22:35
きちんと読んでもいないのに、あれこれ言うのは慎むべきことだったかもしれないと、少し反省しています。この教授は、アルコールに異常な情熱を燃やす棋士の藤沢秀行のような、愛すべき方なのかもしれません。
そして今最も活気を帯びているのはビール業界かもしれませんね。生活習慣病のリスクを少しでも減らす製品をもっと開発しろ、いやもっと迎え撃って予防に貢献できる何かを入れてはどうか、いや身体を壊さない飲み方指導のドリンクアドバイザーなどを置いたらどうだろう、等とこの本が出たことで検証したり、新製品に利用しようという動きは当然でていることと思います。
人生においては、思わぬ誤算で、うれしい動きが始まることもある、という可能性を全く否定するものではありません。
眞三
2005年03月08日 23:06
 「病は福音」という言葉があるように、悪いと思うことが必ずしもその人にとって悪いことではないことはよくあることです。
 ところで、トラックバックされた2件はいづれも私のブログを読んでいるとも思えないものです。単に自分のブログへのアクセスの数を増やそうとしてトラックバックをかけてくるのでしょうね。アクセス数だけを増やしてもしょうがないのに、それのみが目的となってしまうのでしょう。とりあえず無視をしましょう。
この辺にも現代社会の病が出ているようです。
ニノチカ
2005年03月20日 20:41
エキブロメディカルのニノチカです。すこしふれさせて頂いたのでトラバしました!
ネコ
2005年03月22日 01:45
本論と外れますが、どこにコメントしようかと思って見させていただいた
ところ「医師の多くは、自分は蚊帳の外において、患者の治療をしている。」
という一文(この部分だけ取り出してすみません)を見て、従来から医療関係の
方に知っておいて欲しかった事を言わせていただきます。
最近医療過誤のニュースをよく見ますが、医師本人が医療過誤、誤診と思っていないケースも多々あると思います。
過去に自分が手を骨折してとある医院にいったところ、そこの医師はレントゲン
も撮らずに「腱鞘炎」との診断。翌日になっても痛みが増したので、「レントゲンを撮って下さい」と言っても聞く耳持たず。
その足で別の病院に行き、レントゲンを撮ったところ、やはり骨折。
この程度の事で最初に行った病院に文句を付けに行く程暇ではないので、その病院にはフィードバックしていません。したがって、その医師は自分の見立てが
間違っていないと思って過ごしていると思います。
別に補償とか求める気はありませんが、そういう誤診に対してのフィードバックが出来るシステムがあると医師の質の向上にも役立つのでは?とずっと思っております
眞三
2005年03月22日 06:19
ネコさん。
システムはありませんが、フィードバックは大切です。葉書だけでも書いて送ると良いと思います。
どこかにも書きましたが、診断というのは、修正、修正の連続で行われます。一回診て正解A。というのではなく、一回目ではAと思う確立が、7割、Bが2割、Cが5分、そしてそれ以外と。そして、検査をしたり、経過を見たり、薬への反応を診て、それをまた修正していくのです。そこで、Cは5分くらいと思っていても、重大なものであれば、それに対する治療も考えたり、その場で検査を加えて大事をとっておくのです。
眞三
2005年03月22日 06:24
このような診断プロセスでやっていると、間違いを最小限に食い止められるし、間違っていてもその被害が少なくてすむのです。
このような考え方を医療の不確実性などといいます。
ですから、もしネコさんの場合も腱鞘炎とはおもっても、骨折と同じ程度の処置をしておけば、それは問題がなかったということになります。
ちょっと、わかりにくいかもしれませんが、このようなことを意識しながら患者さんも医療を受けて欲しいと思います。改めてどこかに書きます。
ネコ
2005年03月22日 21:35
先生のおっしゃる事はわかります。内科関連だとその傾向は強いと思ってますし、手術を要する病気でも開けてみないとわからないって事もありますので。
新聞等で患者が無理を言って不必要な検査を要求する事に対する問題も読んだ事がありますので、一概には言えない事だと思いますが…患者の努力も必要だと思いますけど、治癒を確認しないで来なくなった患者のどれ位が治癒になったのか?それとも他の病院に行ったのか?という視点もある面興味深いかな?と思っています
眞三
2005年03月22日 23:13
来なくなった患者さんをフォローアップすることは難しいと思いますが、
私は、研修医に、当直で診た患者さんは番号を控えて何日か後にどうなったかを確かめるようにいっています。
また、放射線科医からの読影も間違っていることが判明したら、その診断医に伝えてあげることにしています。
このようなフィードバックは絶対に必要です。
ツシマ
2006年03月16日 19:36
医者はクスリと検査をしないと稼げないんですよね。生活習慣改善指導で治癒させることは製薬業界の利益には反するのです。だから、臨床医はお薬屋さんの情報を鵜呑みにして「ヤク(新薬)の売人」になってしまうんですね。医薬ビジランスセンターの浜六郎医師も言っているように高血圧、高脂肪血症、痛風等生活習慣病は食事療法と運動療法を含めた現実に非薬物療法で治癒可能なのです。問題は非薬物療法を徹底する環境が現代社会では難しいという社会環境そのものなのです。検査は一定間隔でした方がよいでしょうが、お薬は副作用を考えると考え物です。生活習慣改善によって治癒した人達がもっと声を大にして叫ばなければなりませんね。
加藤眞三
2006年03月16日 20:51
今は生活習慣指導管理料というのがあって、生活習慣を指導すれば保険点数は算定でき収入となります。

しかし、患者さんの側もそんな指導だけで、薬ももらわないで医療費を払うことには抵抗があり、医師の側も請求できないでいるようです。指導する方法も十分に準備できていないのです。

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