セカンドオピニオンを求める  その3

セカンドオピニオンを求める理由は人それぞれです。実は本人もあまりよく解っていないこともあります。

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セカンドオピニオンには何を目的に求めるのか

セカンドオピニオンを求める経緯はさまざまです。その目的により大きく二つに分けられます。

一つは、最初の主治医の治療方針でよいと考え、そこでの治療の継続を考えているけれども、人生の重要な決定だからと別の医師の見解を参考のために聞きに来る場合です。

もう一つは、前医の治療方針に同意あるいは充分納得することができず、他の病院で別の治療法はないかとセカンドオピニオンを求めたり、自分自身で客観的にいくつもの治療法の中から選択したいと考えてくる場合です。

医師の意見が診療や治療の方針の細かい点まで、100パーセントパーセント一致することはありえません。しかも、医療の現場ではAでもBでもどちらでもよい、それ程結果は変わらないという場合が、しばしばあります。また、どちらの選択も間違いではないけれども、私ならこちらにしたいという場合もあります。そうすべきでないという場合もあります。

 私は、セカンドオピニオンを求める患者さんの目的によって、対処の仕方を考えています。
安心のためのセカンドオピニオンであれば、私は前医と同じように考えている点を強調し、前医が病状や病態に合った合理的な診断と治療をしていることを伝えます。そして、患者さんやその家族が、その病院で安心して医療を受けられようにと心がけて話します。もちろん、この際にも、明らかに私の診方と異なるのであれば、そのことを伝えます。

一方、転院や他の治療を求めてきたり、いくつかの治療法を比べてみたいという患者さんには、私の考える診断や治療方針をなるべくそのままの形で伝えます。それは、患者さんや家族の希望に100パーセントパーセント添うものでない場合も、多いことでしょう。しかし、それでもこちらへの転院を希望されれば、こちらで診療することになります。

 このような観点から、患者さんもセカンドオピニオンを求めるときには、その目的意識をはっきりとさせておくほうがよいでしょう。

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患者の生き方より

この記事へのコメント

あかんべい
2005年07月17日 02:25
ちょっとコメントのつもりが長くなってしまったので、TBしてみました。的外れな意見かもしれませんが参考になれば幸いです。(駄文長文申し訳ありません。)
それにしても、セカンドオピニオンにどこで意見を聞くかということも重要なポイントになってくるように思います。ちゃんとした所に意見を聞きにいってくれればいいですが、標準的な治療と離れた治療をしているような所へ行かれた場合に困るのではないでしょうか。
患者A
2005年08月26日 21:58
患者からの意見
私は確定診断ができないまま、人工呼吸器と酸素を使用しています。確定診断を頼むと、第一人者の意見を覆すことはできない、と、後ずさりする医師が殆どです。大学病院で、若い医師にその専門である教授にこの部分を紹介してくれと頼むと、教授にはできない、恐れ多いという意見でした。結局、若い医師で知識は患者以下の昔の教科書に書いてあるような意見しかありませんでした。地方の大学病院はあぐらをかいています。選択肢がないのです。都会であれば多くの大学病院、大病院、その道の専門家がいます。ですが、田舎では大学病院は未だに、白い巨等なんです。この形態を医師自身で変えていって欲しい。でなければ、地方の患者は大都市の病院へ行かざるをえない状況です。
しんぞう
2005年08月26日 23:25
多分地方都市ではそのような変化が遅れているのだと思います。それを変えていくのは、医療者の側からであることが私の望ではありますが、結局は患者さんからの要求が医療者を動かすのではないかと思っています。

もう一つは教授の人柄でしょうね。教授が余りにも権威主義であるとそのようになってしまいます。
眞三
2005年09月22日 17:50
atmosphereさん。 トラックバック記事にたどり着けませんでした。患者Aさんとは同一人物でしょうか? 田舎の方が選択肢は少ないのでしょうね。医師の改革は始まったばかりです、患者さんからの力も必要です。
患者A
2005年09月25日 17:36
眞三先生へ
コメントいただきありがとうございます。
atmosphereは私です。1996年に2年後は気管切開をしなければ生きられないと言われるほど、動脈血酸素が低下しました(40mmHg)。その頃は毎日水の中で息をしている状況でした。A医師は原因がわからず、知らん振り(自分の領域ではない)。B医師は気管切開を推奨。C医師が気管切開の前にBiPAPと酸素療法を開始しました。C医師はとにかく、今現在ある薬を何でも良い試そう、と開始しました。呼吸不全の原因は不明のまま10年経ちました。その間、いろいろな経験をしました。医療が進んで欲しいと思った時、このページに出会いました。安心医療を受けたいというのが私の望みです。
ちなみに、
http://atomosepere.at.webry.info/
に感じたことを書いています。
2005年09月29日 10:13
atomosphereのサイトを覘きました。
現在の医療への不満が大変強い理由もよく解りました。

現代医療にはまだまで治せない病気も沢山ありますが、簡単な医療で治せるものまで、医療者の不勉強や不注意のために治療できないのであれば、不満も大きいことと思います。

その一方で、独立法人化などで医療の改善の兆しも感じ取られているようです。今は丁度その過渡期です。大学での講義や各地での講演会、ブログやMELITを通じてこの医療の改革を少しでもよい方向に向けたいと思います。

そのためにも、患者さんの声はとても大切です。

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