父権主義(パターナリズム)と医療 (その4) 家族の判断ににまかせることに危険もあります。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「患者の生き方より」 患者さんの意思はどこにあるのか 大勢の家族に付き添われて、小柄ですがふっくらと柔らかく豊かな表情をした78歳の老婦人Xさんが入院しました。 家族の一人は私を見るなりそっと近づき、… トラックバック:2 コメント:15 2005年07月11日 続きを読むread more
父権主義(パターナリズム)と医療 (その2) 私はこの医療憲章を高く評価し、その方向性を支持する。そして、日本国中の医師がこの医療憲章を知り、そしてそれを遵守しようとすることを望む。 ただし、現在わが国において「医療事故はいかなるものも患者に告げる」ということを全ての人に適応すべきかどうかは、別の問題だ。「そんなことを知らされたら、私は恐くて病院で治療を受けられない。」という… トラックバック:1 コメント:28 2005年07月07日 続きを読むread more
簡単な医療ミスでも患者に伝えるべきか 先日、看護医療学部での授業「死後の身体変化について」の最初の30分を使って、以下のような設問のもとにグループ討議をしてもらった。異状死が出てくる授業であり、その報告に関連する設問であった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 看護師Aさん(26歳)は、一般病院の内科病棟に勤務している。ある日、深夜… トラックバック:5 コメント:18 2005年06月25日 続きを読むread more
”melit(メリット)” 医療リテラシーのサイトがいよいよ試運転開始 丁度このブログが4ヶ月を迎えた日に、医療リテラシーのホームページを立ち上げることができました。 名づけてメリット。 medidal literacy の me と lit をとり、患者さんにとっても医療者にとってもメリットのあるサイトにしたいという、おじさんの駄洒落ですがね。 この際、 r と l の発音の違いなど気にしてられま… トラックバック:0 コメント:22 2005年06月10日 続きを読むread more
腕の悪い愛想のよい外科医よりは メスの切れる愛想の悪い外科医の方が? 日本の料理店では、客に対してほとんど口もきかず愛想は悪いけれども、料理の腕は誰にも負けないと、包丁一本に誇りをかける職人肌の板前さんがいます。ただし、流行っている店であれば、必ずそこに気配りの上手な女将さんや仲居さんがいるものです。 板前や職人は愛想の悪いものとして、それを補うためのシステムが構築されているのです。このような形で、… トラックバック:1 コメント:15 2005年06月07日 続きを読むread more
新薬を使うには半年待ってからが安全 20年以上医療にたずさわっていると、大型新薬と期待され市場に出た薬が、発売後比較的間もなく重篤な副作用が頻発し、結局は市場から姿を消すという例を何度も見ました。これらの薬も、市場に出る前に新薬の試験として治験を終了し、効果と安全性が確かめられ、やっと厚生労働省から認可がおりたものです。 マロチレートは、日本の製薬会社により開発… トラックバック:0 コメント:4 2005年06月03日 続きを読むread more
教授就任祝賀会でのご挨拶 本日、新宿区の明治記念館で私の教授就任パーティを開いていただいた。230人余りの方に来ていただき祝っていただいたことは、大変ありがたいことであった。ここに最後の私の挨拶の原稿をのせたい。 本日はお忙しい中をこのように沢山の方においでいただき大変ありがたく存じます。私自身、この会はお祝いのために来ていただいたというよりも、むしろこれ… トラックバック:0 コメント:15 2005年05月28日 続きを読むread more
小さな喜びを探して 患者Kさんは胃がんの末期状態で、消化器内科の病棟へ転院してきました。肺に転移があり、もう数週間の命という状態です。有効な治療もなく、徐々に胸水が増加し呼吸も苦しそうです。 そんな時期、Kさんから「先生に折り入って、話したいことがある。」といわれました。一体何を話したいのだろうと思いましたが、私はKさんを車椅子にのせ病棟のカンフ… トラックバック:0 コメント:23 2005年05月26日 続きを読むread more
迷ったら入院。迷ったら受診を。 医師が一般の外来や救急で診療を行っているとき、一番大切な判断は、その患者さんを入院にするかいなかの判断だ。そして、入院にしないのなら、次に、何日後に診るかどうかの判断である。 これは、実は医師の技量により変わってくるというのが、私の持論だ。つまり、この程度であれば外来で診ることができるという判断は、臨床経験をつむにつれて徐々に広が… トラックバック:0 コメント:13 2005年05月05日 続きを読むread more
長らくのご無沙汰でした。 2月にブログを開始してより、一番長い空白期間を作っててしまいました。この間に、いろいろな出来事がありました。今週は、大学院の授業として臨床入門 2コマ、学部で慢性病態学の概論 1コマなどがあり、その授業をする時間もさることながら、やはり授業をするにはそれなりに準備の時間が必要です。通常、1コマ90分の授業をするには最低その5倍は時間を… トラックバック:0 コメント:7 2005年04月23日 続きを読むread more
慶應義塾大学看護医療学部の教授就任の報告 慶應義塾大学看護医療学部の教授に本年4月1日付で就任することが正式に決まりました。慢性病態・終末期医療を担当する予定です。 私自身、望んでいたポストでした。それは、これからの日本の医療を良くするために、看護師の力に期待するところが大きいからです。患者さんに良いケアを提供できるための医療職が看護師であると信じるからです。 … トラックバック:1 コメント:22 2005年03月20日 続きを読むread more