科学的評価をうける病にたいする祈りの効果

画像
最近、内科アナルズ(Annals of Internal Medicine)や内科アーカイブズ(Archives of Internal Medicine)など、米国医学界の権威ある一流雑誌には、病気に対する祈りの効果を調査した論文が相次いで掲載されています。医学論文のデータベース、medlineを検索しても、distant healing(遠隔癒し)のキーワードでといくつもの論文が出てきます。
日本での手かざし療法に相当する治療的接触(therapeutic touch)というキーワードも、看護関係の雑誌に頻繁にでてきます。国際看護学会のワークショップのテーマにもなっているほどです。「コクラン共同計画」という科学的な証拠を集める拠点でも、Therapeutic touchに関する情報の収集が現在進行中です。
 
祈りの効果を厳密に証明するためには、比較の対象とするコントロール群が必要です。祈る人にも、祈られる人にも詳細を知らせずに、祈りの効果を客観的に科学的に見ようとした、大規模な試験が内科アーカイブズに発表されています。以下にその詳細を紹介します。
 米国ミズリー州カンサスシティーにある中部アメリカ心臓研究所では、心臓の集中治療室に心臓発作で入院した1019名を対象に、祈りの効果を検証する無差別対照試験が行いました。
グループ分けをする際に、人為的な意図をさけるために、カルテ番号が偶数の患者484名は祈りを受けるグループ、奇数番号の529名は祈りを受けない通常の治療のグループに分けられました。患者さん本人および病院で治療に当たっている医療関係者には、それぞれ祈りを受けていることや祈りの相手を知らされずに、病院内では通常の治療が続けられました。
祈りのために、キリスト教のさまざまな宗派の教徒から人が集められ、5人を1チームとして15チームが組まれました。そして、「患者さんに合併症がなく、早く回復するように」と祈ることを4週間連日で行いました。入院期間中の様々な合併症が点数化され、入院期間の日数とともに評価されました。
その結果、祈りを受けたグループと受けないグループの、合併症の起きる率を評価したスコアは、それぞれ7.13対6.35となり、祈りを受けたグループが11パーセント低く、統計学的にも有意な差となりました。ただし、入院期間である平均在院日数は、両者ともに4.0日と両者には差を認めていません。
 厳密に言えば、祈りのチームからの祈りを受けていないグループの患者さんも、その家族や友人などが祈っている場合があります。この病院に入院する患者さんの半数以上が、宗教をもっていると答えているそうですから、祈りを排除できていません。
また、患者さんにも知らせず、祈るグループにもその相手を知らせないことは、通常の祈りではほとんどありえない状況です。祈る人と祈られる人の双方が知っているときに、祈りの効果が大であるとすれば、かなり厳しい状況の設定です。また、祈りには、その力がある人とない人がいると信じられているため、この様な大勢を対象にやると祈りの力が、充分にでないかもしれません。
しかし、そのような厳しい条件下でも、祈りによる効果に統計的な差が出たことに大きな意味があります。

「患者の生き方」より

患者の生き方―よりよい医療と人生の「患者学」のすすめ

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 4

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い
ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック